外来アミラーゼ検査法の推奨について

今般、当協議会では、シロップを添加した偽物はちみつを検査する方法として、新たに開発された「外来アミラーゼ検査法」の利用を会員及び賛助会員に推奨しました。
偽物はちみつを検査する方法には、コーデックスで定められている「炭素安定同位体比法」があるほか、かつては、蜂蜜中のオリゴ糖の種類から偽物はちみつを判別していた「TLC法」(薄層クロマトグラフィー法)を当協議会では会員に推奨していましたが、これらの従来の検査法では検知が困難な様々なシロップが製造されるようになったことから、新しい検査法の開発が求められていました。
このため、当協議会では、(一財)日本食品分析センターに協力を要請して、シロップ混入で低下するジアスターゼ活性値を偽装するために添加されている「微生物由来のアミラーゼ」を電気泳動装置を使って簡便に判別する方法(「外来アミラーゼ検査法」又は「Native-PAGE法」)を開発しました。そして、この外来アミラーゼ検査法でバンドの位置が通常と異なる場合には、「LC-qTOF/MS検査(液体クロマトグラフ四重極飛行時間型質量分析装置を利用した解析法)」を行って、外来アミラーゼの由来を確認する手順を実施して検証を行いました。
今般、この外来アミラーゼ検査法の検証作業を実施した結果、この検査が偽物蜂蜜の発見に有効な検査方法であること、そして、炭素安定同位体比法では偽物はちみつと認定できないものについて、外来アミラーゼ検査という別の観点からのスクリーニングが有効であることが明確になったことを受け、会員及び賛助会員に推奨することになったものです。
偽物はちみつを「はちみつ」と称して販売するような事業者を市場から排除して、適正な表示をする事業者による公正な競争環境を作ることは、一般消費者の利益を保護するために重要なことですので、当協議会としては引き続き積極的に取り組んでまいります。
ご不明な点がありましたら、当協議会事務局までお問い合わせください。

メールアドレス honey@honeykoutori.or.jp

「外来アミラーゼ検査法」の推奨について
(PDF)

Native-PAGE、LC-qTOF/MSの概要
(PDF)