はちみつについては、消費者が必要とする商品を、安心して選ぶことができるように、不当景品類および不当表示防止法(「景品表示法」といいます。)に基づいて、昭和44年11月「はちみつ類の表示に関する公正競争規約」が定められています。

公正競争規約では、はちみつ、甘露はちみつ、巣はちみつ及び巣はちみつ入りはちみつの「はちみつ類」について、商品名、原材料名、採蜜国等の必要表示事項の表示方法のほか、品質基準である「組成基準」、「有機」の表示方法や特殊な蜜源のはちみつが入っている場合の強調表示の方法、乳児ボツリヌス症の注意表示を行う場合の基準を定めています。
また、容器包装等のラベルやインターネット上の表示によって一般消費者に品質や取引条件について誤認を与えることを禁止しています。

禁止している表示として、次のようなものがあります。
1.「はちみつ」の定義に合致しないものに「はちみつ」と表示すること。
2. 品質、原料、原産地、採蜜源等について一般消費者に誤認されるような表示をすること。
本協議会は、毎年、全会員から自社製品を提出させ、表示が適切にされているか、品質について民間の研究機関に委託して組成基準に合致しているかどうかをチェックし、消費者が、いつも安心してはちみつを購入できるよう努めております。
公正競争規約、施行規則(PDF)

はちみつの検査要領(PDF)

はちみつの定義

公正競争規約における「はちみつ」とは、みつばちが植物の花蜜、植物の分泌物又は同分泌物を吸った他の昆虫の排出物を集め、巣に貯え、熟成した天然の甘味物質であって、特定の性状(特有の香味)を有し、また、別に定める組成基準に適合したものです。

規約の概要

はちみつ類の表示に関する公正競争規約の概要は次のとおりです。

1 公正競争規約が対象とする「はちみつ類」について(第2条)
公正競争規約が規制対象とするはちみつ類は、①はちみつ、②甘露はちみつ、③巣はちみつ、④巣はちみつ入りはちみつの4種類です。

 はちみつの種類定義
はちみつみつばちが植物の花みつを採集し、巣房に貯え熟成した天然の甘味物質であって、別表に定める性状を有し、別表に定める組成基準に適合したものをいう。
甘露はちみつみつばちが植物の分泌物又は同分泌物を吸った他の昆虫の排出物を採集し、巣房に貯え熟成した天然の甘味物質であって、別表に定める性状を有し、別表に定める組成基準に適合したものをいう。
巣はちみつ新しく作られて幼虫のいない巣房にみつばちによって貯えられたはちみつ又は甘露はちみつで、巣全体又は一部を封入したまま販売されるものをいう。
巣はちみつ入りはちみつはちみつ又は甘露はちみつに巣はちみつを加えたものをいう。

* はちみつの花粉の多くの除去(異物の除去に必要な範囲を除く)、脱臭脱色などのはちみつを加工した製品は、はちみつ類には該当せしません。CODEXや海外の表示ルールでは、単に「はちみつ」の名称を付けてはいけない「Filtered honey」に位置付けられています。

* 令和元年5月の規約変更により、①加糖はちみつ、②精製はちみつ、③はちみつに精製はちみつ、ローヤルゼリー、花粉などを添加したものがはちみつ類の定義から外されました。これは、加糖はちみつ及び精製はちみつが一般消費者向けの商品ではなくなったこと、CODEXではこの3つのタイプの製品は「はちみつ」の定義に含まれていないこと、公正競争規約の対象から外しても食品表示基準による適正な表示が可能であることを踏まえて規約を変更したものです。

2 必要な表示事項(公正競争規約第3条、施行規則第2条)
食品表示基準で定められた一括表示欄の表示事項について、公正競争規約で表示方法を定めています。
(1)名称(又は品名)
名称欄には、当該商品に当てはまるはちみつ類の名称を表示します。
この欄には一般名称の商品名を記載しますので、「純粋」や採蜜源の花名の表示等は記載できません。

(2)原材料名
原材料を重量割合の高い順に表示します。
「アカシアはちみつ」などの採蜜源の花名を付した表示ができます。

(3)原料原産地名
ア 原材料名欄に記載したはちみつ類の名称の次に括弧を付して採蜜国を表示します。
例:原材料名:はちみつ(国産)

イ 国内で採蜜されたはちみつにあっては「国産」と表示し、外国で採蜜されたはちみつにあっては、「○○産」又は「○○」と表示し「○○」には採蜜国名を表示します。

ウ 一種類の原材料で採蜜国が複数にわたる場合は、重量割合の高いものから順に表示します。はちみつの採蜜国が3か国以上にわたるときは、2番目までの採蜜国を表示した上、「その他」と表示することにより、3番目以降の採蜜国の表示を省略することができます。
例1:原材料名:はちみつ(中国、アルゼンチン、その他)
例2:原材料名:アカシアはちみつ(国産)、レンゲはちみつ(中国、カナダ、
その他)

エ 原料原産地欄を原材料名欄とは別に設けて、採蜜国の次に括弧を付して原材料名を表示する方法もあります。
例:原材料名 :アカシアはちみつ、レンゲはちみつ
原料原産地:国産(アカシアはちみつ)、国産(レンゲはちみつ)

(4)内容量
内容量は、グラム又はキログラムの単位(「g」又は「㎏」)を明記して表示します。

(5)賞味期限
賞味期限は、保存方法に従って保存された場合に、その製品として期待される全ての品質特性を十分保持し得ると認められる期限です。賞味期限は、製造業者が自社の製品について判断して決めます。

(6)保存の方法
「直射日光を避け、常温で保存すること」等と表示します。

(7)原産国名
製品輸入の場合には、その製品が製造された原産国(原料蜜がろ過され、容器包装に充填された国)の国名を表示します。

(8)食品関連事業者
表示内容に責任を有する事業者の名称及び住所を表示する。
PB商品については、製造業者と販売業者との間の合意により、表示責任者を販売者とすることができます。

(9)製造所又は加工所の所在地及び製造者又は加工者の氏名又は名称
食品の安全性の確保の観点から、最終的に衛生状態を変化させる製造又は加工を行った事業者の所在地及び名称を一括表示の枠内又は枠外に表示します。
ただし、上記(8)の食品関連事業者と同一の場合は省略できます。

(10)栄養成分の量及び熱量
公正競争規約では、小規模事業者も含めて会員すべてに栄養成分表示を義務付けています。食品表示基準の義務表示の5項目(熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物及び食塩相当量)を表示します。
なお、食品表示法では、小規模事業者が製造する食品であっても小規模ではないスーパー等で販売される場合は、栄養成分表示が必要とされています。

3 表示の様式
(1)別記様式1
必要表示事項のうち、名称、原材料名、原料原産地名、内容量、賞味期限、保存の方法、原産国名及び事業者の表示は別記様式1により一括して行います。
(別記様式1)
名称
原材料名
原料原産地名
内容量
賞味期限
保存方法
原産国名
製造者

(2)別記様式2
栄養成分(たんぱく質、脂質、炭水化物及びナトリウム(食塩相当量に換算したもの))の量及び熱量の表示は、別記様式2により行います。

栄養成分の数値は、①個別に分析で求めた一定値 又は②文部科学省が定める「日本食品標準成分表」を使用します。はちみつは天然品ですので、表示した数値が表示基準で認められた「許容値の範囲」に収まらない可能性があることから、「推定値」又は「この表示値は目安です」と表示します。

別記様式の記載例

4 特定事項の表示基準(規約第4条)
(1)純粋等(規約第4条第1項第1号)
「純粋」、「天然」、「生」、「完熟」、「ピュア」、「ナチュラル」、「Pure」、「Natural」その他これらと類似の意味内容を表す文言を表示する場合には、「純粋」又は「Pure」という文言のみを使用します。他の「天然」、「生」などの用語は使用できません。
*「純粋」、「PURE」とは、はちみつ類以外のものが混入していないことです。はちみつ類に他のものを混入した商品に「純粋」「PURE」を表示することを禁止しています。
*現在、「天然」、「生」、「完熟」の解禁について検討中です。

(2)有機
日本では「はちみつ」に関する有機JAS制度がないため、公正競争規約では、「有機」、「オーガニック」その他これらと類似の意味内容を表す文言を表示することができる場合の条件を次のいずれかであると定めました。
① 有機農産物及び有機農産物加工食品について日本の有機認証制度と同等性が認められた外国の公的な認証制度において有機性が認められたはちみつ類の製品輸入であって、当該認証制度のマークが商品に表示されていること
② 上記の有機性が認められたはちみつ類をバルクで輸入して国内で製品化する場合には、国内の加工の全段階を通じて、有機食品の信頼性が保たれていること(小分けの認証は不要ですが、有機JASに準じた工程管理体制(有機性を担保するのに必要な工程管理の留意点に関するマニュアルの整備・周知、実施体制・設備の整備が必要です。)
*「日本の有機認証制度と同等性が認められた外国の公的な認証制度」を持つ国とは、アメリカ合衆国、アルゼンチン、英国、オーストラリア、カナダ、スイス及びニュージーランド並びに欧州連合の加盟国です。

(3)国産
はちみつ類の採蜜国を「国産」とだけ表示する場合は、その原料蜜の全てが国内で採蜜されたものでなければなりません。

(4)採蜜源の花名
ア 単花蜜の花名の表示
一つの採蜜源の花名を表示したはちみつは一般的に「単花蜜」と呼ばれます。「アカシアはちみつ」などの採蜜源の花名を商品名や一括表示の原材料名欄に表示する場合には、当該はちみつの全て又は大部分を当該花から採蜜し、その花の特徴を有するものであって、かつ、採蜜国名を表示することが必要です。

イ 百花蜜の花名及び容器包装のデザインについて
複数の花を蜜源とするはちみつは一般的に「百花蜜」と呼ばれ、商品名や一括表示の原材料名欄に特定の花名を表示することはできません。
また、百花蜜においては、容器包装に特定の一つの花から採蜜したはちみつであると誤認されるおそれがある花の絵等の表示は禁止されています。色々な花を簡略化したデザインで表示するなど、採蜜源の花が一つに特定されず、「百花蜜」であることを表すようなデザインであれば問題ありません。

イ ブレンドはちみつの花名の表示
複数の単花蜜を組み合わせたはちみつは一般的に「ブレンドはちみつ」呼ばれ、「○○はちみつと○○はちみつのブレンド」等と商品名に表示することができます(原材料名欄にそれぞれの重量割合を表示することもできます)。
ただし、重量割合が5%以上の単花蜜であることが、ブレンドとして商品名に表示できる条件です。

(5)特色のある採蜜源の花名
特色のある採蜜源の花名を「○○はちみつ入り」等と商品名に強調して表示する場合は、その重量割合を強調表示に近接した場所又は一括表示枠内の当該特色のある原材料の次に括弧を付して表示します。
この「特色のある採蜜源」とは、「マヌカはちみつ入り」等と強調表示により一般消費者を誘引する表示を行う場合のすべてが該当します。

5 会員証紙(規約第5条)
規約に従い容器包装の表示が適正であり、組成基準に適合しているはちみつ類について、会員証紙を容器包装に表示することを認めています。

6 不当表示の禁止(規約第7条)
公正競争規約に違反する行為として、必要な表示事項(第3条)、特定事項の表示基準(第4条)、会員証紙の表示基準(第5条)の違反行為以外の不当表示に該当するものとして次の行為を定めています。
①はちみつの定義に合致しない製品を合致するかのような不当表示
②特定の原材料を使用している旨を強調表示する場合の不当表示
③客観的な根拠なく「特選」等と表示する場合の不当表示
④賞、推奨についての不当表示
⑤品質、原料、原産地、採蜜源等の品質、取引条件についての不当表示
⑥誹謗中傷についての不当表示
⑦上記以外での優良誤認、有利誤認についての不当表示

7 公正競争規約違反に対する調査及び措置(規約第10条及び第11条)
全国はちみつ公正取引協議会は、公正競争規約に違反した疑いのある会員を調査し、必要な措置を取り、消費者庁に措置内容を報告すること、さらには、措置に従わない会員について消費者庁に必要な措置を求めることができます。

【別表】
(はちみつの性状)
はちみつは、淡黄色ないし暗褐色のシロップ状の液で、特有の香味があり、結晶を生ずることがある(採蜜源となる花等の種類又は保存条件によって結晶の遅速が甚しく異なる。)ものである。

(はちみつの組成基準)
水分 20%以下
ただし、第4条第1項第3号に規定する国産はちみつにあっては22%以下とする。
果糖及びぶどう糖含有量(両者の合計) 60g/100g以上
ただし、甘露はちみつ又は甘露はちみつとはちみつとの混合物の場合にあっては、45g/100g以上とする。

しょ糖 5g/100g以下

電気伝導度 0.8mS/cm以下
ただし、甘露はちみつ又は甘露はちみつとはちみつとの混合物の場合にあっては、0.8mS/cm以上とする。

Hydroxymethylfurfural 5.9mg/100g以下

遊離酸度 100gにつき1Nアルカリ5ml以下

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