はちみつに賞味期限がある理由は?賞味期限の設定方法は?

答1 はちみつは、高糖度で、水分活性値が低く、弱酸性という性質があるため保存性が高い食品ですが、主成分の糖のメイラード反応により色調が褐色化するとともに風味に変化が生じます。このため、はちみつについても他の加工食品と同様に食品表示基準に従って消費者の皆様への情報提供の観点から「品質が変わらずにおいしく食べられる期限」である賞味期限を表示しているのです。

なお、開封しない状態で賞味期限を過ぎたはちみつについては、そのまま召し上がっても安全性に問題はありませんが、本来の風味から変わっていることがありますので料理の調味料としてお使いになることをお薦めします。

(注)メイラード反応とは、別名アミノカルボニル反応ともいい、主に食品に含まれるタンパク質やアミノ酸と糖が化学的に作用して褐色物質を作る反応です。加熱すると反応が急激に進み、また、常温下でも長い期間に徐々に反応が進みます。

答2 はちみつの賞味期限は、常温かつ開封しない状態で保存した場合に「品質が変わらずにおいしく食べられる期限」です。この賞味期限の設定については、消費者庁がガイドライン(正式には「食品期限表示の設定のためのガイドライン」(平成17年2月:厚生労働省・農林水産省))を定めており、食品事業者が科学的な指標や風味・食味の官能評価等から総合的に評価して決めることになっています。